2010/05/12 珍味(いわたけ)
一見、こうもりのように見える乾物。岩手県は岩泉町に行った時に、見せて頂いた「いわたけ」です。 産地は主に岩手地方、上高地、関東の秩父地方や愛媛県、鹿児島、宮崎地方、四国山地などが知られています。 標高800メートル以上の断崖絶壁に多く生息し、垂直面に張り付くように生えています。むかしは体重の軽いおばぁさんをぶら下げて、おじいさんがそれをひっぱって採取していたそうで、二人の信頼関係が成立しなければ出来ないと言われていたそうです。 いわたけの生長速度はとても遅く、1cm成長するのに2〜3年、15〜20cm(手のひら大)の大きさになるにはなんと20〜30年かかると言われています。 収穫量が少ないことや、成長の年月を考えても珍味だということがわかります。 和えものに適しており、つくだ煮やくるみ合え、ごま味噌和え、三杯酢、天ぷら、油炒めなどにして食べます。 断崖絶壁にあり、採取には危険がともなうというてんで、中国三大珍味のうみつばめの巣を連想させてくれます。
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